『アルコ&ピースのオールナイトニッポンシリーズ』(アルコアンドピースのオールナイトニッポンシリーズ)は、お笑いコンビのアルコ&ピース(酒井健太、平子祐希)がパーソナリティを務めていたニッポン放送のラジオ番組の総称。
本稿では「アルコ&ピースのオールナイトニッポン0(ZERO)」、「アルコ&ピースのオールナイトニッポンR」、「アルコ&ピースのオールナイトニッポン」について述べる。
概要
2012年8月31日に『オールナイトニッポン45周年 お笑いオールスターウィーク』の一環として「アルコ&ピースのオールナイトニッポン0(ZERO)」を放送。その後、オールナイトニッポンRで不定期でパーソナリティを担当。
2013年4月4日(4月5日未明)より「オールナイトニッポン0(ZERO)」の木曜パーソナリティとなることが発表された。発表を受けてアルコ&ピースの2人は「これまで、3回ほど単発ではやらさせて頂きましたが、その中では“ヘンな事”をやってきたことが評価されたのかもしれません。レギュラーになった途端に内容が薄くなったとリスナーの方から言われないように頑張りたいと思います。ニッポン放送の上層部からお叱り受けるくらいの濃い内容でできればと思います。」と抱負を述べている。
番組は二人のフリートークと投稿ネタコーナー、そして番組の核となるリスナーからのテーマメールによって構成される。テーマメールの募集では毎週趣向を凝らした演出がなされ、番組の終盤には「オチ」として二人(+ADサイトー)によるラジオコント(通称“茶番”)が挿入されることも多い。一方でリスナー側は突飛な投稿によって番組の展開を二人の全く意図しない方向に「脱線」させようとする傾向がしばしば見られ、テーマそのものが急遽変更になるほどエスカレートした例もある。こうしたパーソナリティとリスナーのある意味「対決」の構造は番組の目玉となっている。スペシャルウィークでも、フリートークを交えつつも、全編に亘ってゲストをも巻き込んだコントを展開するパターンが多い。また、稀にではあるが、テーマに関連した内容をリスナーから直接聞き出そうとメールに電話番号を書いてもらった上で電話連絡を取ることがあるが、大抵の場合、普段のメールとのギャップに悩まされるのかリスナーがいわゆる「自爆」してしまうパターンが多い。この趣向を凝らした演出は単発回で「アルコ&ピースの「最後に仕掛けがあるコントの世界」をラジオで形にしたい」とした構成作家の福田卓也と当時のチーフディレクター宗岡芳樹によるものである。
メールテーマは放送開始から暫くは平子と酒井が交互に出し合っていたが、2015年9月18日放送分より平子が「出禁」となり、酒井単独、もしくは2人同時開催になっている。
放送中、2人が扱いに困るメールやネタを「サイコ」と称し、特に平子の逆鱗に触れたものは「サイコボックス行き」とされている。以前はただ音楽が流れているだけだったが、2013年6月の放送にて川畑要による音声素材を入手しており、その中の一つの「Go to the psychobox!(ゴウ トゥ ザ サイコボックス!)」という音声と一緒に音楽が流れるようになった。その後、番組のレギュラーノベルティとして「カンバーバッジ」なるバッジが登場。機会があればその都度、リスナーへのプレゼントとしていたが、2014年3月6日放送分では川畑の相方である堂珍嘉邦から「ゲット ザ カンバーバッジ!」という音声をCBCのスタッフの厚意により入手し、流している。
2014年3月6日放送分にて放送は3月分を以て終了とアナウンスされ、MC2人が落ち込む事態になっていたが、その後3時台の終了目前、「自称プロデューサー」である宗岡ディレクターから「4月からは一部昇格」の「辞令」を受けていたことが判明。番組内では曜日は公表されなかったが、後日報道 により金曜1部を担当することになった。後枠はウーマンラッシュアワーが担当。
2014年8月29日放送分から番組の終盤に「(酒井)そんなこんなの今週です。お相手はアルコ&ピースの酒井健太と」「(平子)平子祐希でした。来週も」「(2人)何卒!」 という締めのコメントが使われるようになった。
2015年1月2日放送分は正月休みも兼ねて、2014年12月29日に収録したものを放送。前身の『0』時代から含めて、初めての録音放送となった。2015年2月27日放送分にて放送は3月分を以て終了とされたが、終了直前に継続を匂わすようなアナウンスが入った。その後、3月6日放送分にて、宗岡ディレクターから、金曜一部からの降格が発表され、ウーマンラッシュアワーの後枠、木曜二部に再び枠移動し、4月2日からアルコ&ピースのオールナイトニッポン0(ZERO)として放送する。なお、2014年9月29日から『山口良一 今日もいきいきあさ活ニッポン』が放送されているため、放送時間は30分短縮(nottvでは裏送りのため短縮なし)となっている。 『0』二期からはオープニングでの自己紹介の際、ニッポン放送のテーマ「Happy Tuning」にちなんで、「Happy Tuning、平子祐希です」と挨拶している。なお、『0』二期の公式サイトは一部時代のものを手直ししている。
2016年2月26日放送分にて、放送が3月末を以て終了することを発表。その後、3月3日放送分にて宗岡ディレクターが登場し、番組が正式に終了することを通告した。
2016年3月24日放送分の最終回では、放送前にニッポン放送近くのジョナサンに出待ちをするリスナーが多数集結。この情報を知った「おぎやはぎのメガネびいき」(TBSラジオ)パーソナリティのおぎやはぎの計らいにより、生放送中にTBSラジオのスタッフがニッポン放送の番組の出待ちをするリスナーにインタビューしに行くという異例の事態が起こった。
その後、アルコ&ピースの二人は2016年4月14日放送の「おぎやはぎのメガネびいき」にゲスト出演。番組最終回の裏話の他に、おぎやはぎの二人&番組スタッフと共にタイトルコール&締めのコメントを言う、ジングルで使用された「マスターマインド」、テーマソングである「Stereoman」「夢見るバンドワゴン」をそれぞれ流すなど、ファンサービスを多く盛り込んだ内容となった。
放送時間
オールナイトニッポン
毎週土曜日 1:00 - 3:00(金曜日25:00 - 27:00、2014年4月4日 - 2015年3月27日)
オールナイトニッポン0 (ZERO)
一期:毎週金曜日 3:00 - 5:00(木曜日25:00 - 27:00、2013年4月4日 - 2014年3月27日)
二期:毎週金曜日 3:00 - 4:30(木曜日25:00 - 26:30、2015年4月2日 - 2016年3月24日)
再放送 nottv2にて翌金曜日及び翌週火曜日8:00 - 10:00(一期)、翌金曜日9:00 - 10:00(二期)
レギュラー化前
オールナイトニッポン0 (ZERO)
- 2012年8月31日土曜日 3:00〜5:00(金曜深夜、一部地域を除く)
オールナイトニッポンR
- 2012年12月1日、2013年1月5日日曜日 3:00〜5:00(土曜深夜、一部地域を除く)
テーマ曲
- オープニング:ハーブ・アルパート&ザ・ティファナ・ブラス「BITTERSWEET SAMBA」
- エンディング:andymori「夢見るバンドワゴン」
- 0(ZERO)時代オープニング:ELLEGARDEN「Stereoman」
- 0(ZERO)時代エンディング:ハーブ・アルパート&ザ・ティファナ・ブラス「BITTERSWEET SAMBA」
ネット局
- オールナイトニッポンを参照。
- オールナイトニッポン0を参照。
- オールナイトニッポンRを参照。
放送日程
レギュラー化前
オールナイトニッポン0(ZERO)
オールナイトニッポン
オールナイトニッポン0(ZERO)(二期)
コーナー
タイトルコールは平子、ネタ読みは基本的に平子と酒井が交互に行う(「一週間」は平子のみ)。また、スペシャルウィーク時にはどちらかが休止になる事があった。
- アルコ&ピースの一週間
- リスナーが、タイムマシーンで未来を見てきたという想定で、アルコ&ピースの二人が放送日の翌日からの一週間が、どんな感じになっているかを曜日別に募集する。
- 次第にアルピー以外の人物の一週間ネタが増え、中盤以降は当たり前のように二人に無関係の人物、動物、擬人化された物のネタが読まれていた。
- バック・トゥ・ザ・フューチャーがモチーフとなっており、コーナータイトルやネタ読みの際には同映画のサウンドトラックが流れた。
- レギュラーコーナーではあるものの、テーマメールのコーナーが長引いた結果、休止になってしまうことがあった。
- 家族
- リスナーの事を家族だと思っているアルコ&ピースの二人に、リスナーから本当の家族には言えない“日常”を送ってもらう。なお、お便りの始めには、「お父ちゃん(平子)、兄ちゃん(酒井)、聞いて欲しいことがあるんだ。」という文面で書き出してもらっていた。
- …という設定であるが、送られてくるメールはほとんどが度を越してサイコな長文ネタばかりであり、「サイコボックス」行きのメールを量産しているコーナーとなっている。初期の頃ではコーナー終盤の度に嘆いていたが、徐々に慣れだして感覚が麻痺し出していると後述の2014年8月29日の放送で語っている。
- 2014年8月29日の放送ではスペシャルウィークのゲストであるA.B.C-Z河合郁人、流れ星ちゅうえい、マシンガンズ西堀もそれぞれネタを読み、「怖い」「夢に出てきそう」「(精神を)持っていかれる」と感想を語った。
- オールナイトニッポンZERO(二期)でも継続されているが放送時間が90分に短縮されているため、平子から「放送時間が短くなったから、できるだけ短文にして送ってきてくれ!」と注文が入った(二期移動後初の回では2通のみの紹介にとどまった)
以上は『0』放送開始時からのコーナー。
番組放送期間中に終了したコーナー
- スパーキン!!
- 前番組であるHi-Hiのオールナイトニッポン0から引き継いだコーナー。リスナーがスパーキンさせたいこと、つまりは、怒っていることを送ってもらう。『0』放送初回から行っていた。現在は休止しているが、他のコーナーが終了した翌週に次のコーナーが始まるまでの「繋ぎ」として行われることがある。
- 攻めてみました...
- 2013年6月のスペシャルウィーク『ウィル・スミスが登場!豪華3本立てちょっと早めの父の日TDC SP!』が行われ、その中でアルコ&ピースの2人のそれぞれの父親にリスナーからの質問をぶつける「平子の父VS酒井の父・ガチンコバトル」という企画を行い、その中で酒井の父親である「ひろやす」が秀逸な回答を連発し、その中で持ちネタのように出てきたフレーズが『攻めてみました...』であった。そのフレーズがあまりにも印象的だったということで、コーナー化したものである。このコーナーではリスナーが酒井の父の攻めの姿勢に負けないくらいの、攻めてみたことを送ってもらうが、文章の最後は『攻めてみました...』を入れてもらう。2013年10月10日放送分をもって終了した。
- このコーナーの元となった酒井の父親が2014年12月に亡くなっている事が、2015年1月2日放送分で明らかにされた。
- 相棒アンドロイド ごちそうさん!→相棒ショコラティエ ごちそうさん!
- 平子・酒井が「相棒」「安堂ロイド」「ごちそうさん」のどれにでも出演できるようなシナリオを考え、「○○ロイド」で書き出し「ごちそうさん!」で締めてもらう。2013年12月26日放送分から「相棒」「新・月9ドラマ 失恋ショコラティエ」「ごちそうさん」のどれにでも出演できるようなシナリオを考えるコーナーにリニューアル。書き方はほぼ同じで「○○ショコラティエ」で書き出し「ごちそうさん!」で締めてもらう。
- いずれも「相棒」「安堂ロイド」(→「失恋ショコラティエ」)「ごちそうさん」のタイトルの組み合わせでBGMやSEは「相棒」を流用。
- 小さな島と...瑠璃色の海...
- リスナーに小島瑠璃子がどんなに困難な状況でも乗り切れる様子を想像してもらう。文面の末尾は「こじるり」で締める。2014年4月のスペシャルウィーク企画ではゲストとして招いた本人の前でコーナーを行い、無事終了した。
- ホンダカップのコーナー!!! 〜巻き起こせジャイアントキリング〜
- 日本最大のアマチュアフットサル大会・ホンダカップから「大会を盛り上げて欲しい」とのオファーを受け開始したコーナー。フットサルチームを結成するためのさまざまな案をリスナーから募集した。最終的にチーム「有楽町ユナイテッドAP」が結成され(メンバーは太田プロの若手芸人たち)、実際に2014年7月27日の大会当日のエキシビジョンマッチに出場した。
- 映画館に行こう! のコーナー
- 前コーナーの『ホンダカップのコーナー』の流れを引き継いでおり、「映画館に行こう!」実行委員会からの「映画業界を盛り上げてくんない?」というオファーにより開始したコーナー。毎週1本の映画を取り上げ平子がその魅力を語る。しかし平子は多少知ったかぶりで語る傾向にあり、リスナーから届く質問メールも若干ボケているものが多い。
- 相棒 コンツェルト 休みます→相棒 ゴーストライター まっしろ
- 基本的な流れはかつての「相棒アンドロイド ごちそうさん!→相棒ショコラティエ ごちそうさん!」と同じで、元ネタは同じく採用されている相棒と新たに採用された信長協奏曲(コンツェルト)、きょうは会社休みます。、2015年1月16日放送分からは相棒に加えて、ゴーストライター、まっしろのどれにでも出演できるためのコーナーで、相棒の次回予告BGMに乗せて、「○○コンツェルト(→ゴーストライター)、××で会社休みます(→まっしろ)!」と流れはこれまでのものと同じとなっている。
- 元気いっぱい酒井ちゃん!!
- 番組終了間際に元気がなくなり幼児化してしまう酒井ちゃんが元気になるメールを送ってもらう。休止になることが多い。このコーナーは平子がネタ読みも行う。
- 平子が仕事終わりで乗っていたタクシーの運転手から「やらないんですか?」と言われる程の人気は誇っていたものの、2015年4月からの枠移動に伴う時間短縮の煽りを受けて、終了となった。
- ラジオデッセイ
- 『0』二期からスタートした唯一のコーナー。2015年7月30日放送「平子さんが火星で生き残る方法!(#18)」で火星に行ったまま帰って来られなくなった平子をどのようにしたら帰還させられるかを考える。Day1-7の期間限定モノ。ジングルナレーションは飯田浩司アナウンサー。2015年9月3日以降の放送では英語部分のみ超新塾・アイクぬわらのタイトルコールが用いられている。2015年10月1日放送分をもって終了。
- 相棒 真田丸 あさが来た
- 基本的な流れはかつての「相棒アンドロイド ごちそうさん!→相棒ショコラティエ ごちそうさん!→相棒 ゴーストライター まっしろ」と同じで、
- 元ネタは同じく採用されている相棒と真田丸、あさが来た。2016年3月3日放送分にてラジオ終了に伴い、一時的に復活した。
レギュラー化前のコーナー
- DA PUMP伝説!
- 前回のANN0で明らかとなった衝撃の事実『アルコ&ピース平子、実はDA PUMPの大ファン』。そんな平子にDA PUMPの伝説を教えるコーナー。
- 酒井ツイッター大炎上!!
- 「ツイッター」をやっていない酒井さんのアカウントを立ち上げ、どんなツイートをしたら炎上して話題になるのかを送るコーナー。番組終了後に酒井のアカウントは削除された。後にZERO(二期)でも同様の企画が行われている。
- アルコ&ピースの冠番組を作ろう!!
- THE MANZAIの優勝賞品は冠番組。アルコ&ピースが優勝するだろうということで、アルコ&ピースの冠番組のレギュラー出演者のアイディアを送るコーナー。
- アルコ&ピースの2013年
- タイムマシーンで未来を見てきたリスナーから、アルコ&ピースが今年どんな感じになっているかを送るコーナー。0時代に「アルコ&ピースの一週間」へと発展し、一部昇格後も続くコーナーとなっている。
- 宮崎駿のコーナー
- 放送日の1月5日は宮崎駿の誕生日なので、アルコ&ピースの2人が『ジブリ』に関してトークするコーナー。
作品
書籍
- 『明るい夜に出かけて』佐藤多佳子(新潮社、2016年9月21日)ISBN 4104190047
- 登場人物がこの番組のリスナーであり、ハガキ職人でもある。また、物語中にセリフは無いが、平子と酒井も登場する。
- 第30回 山本周五郎賞受賞。
スタッフ
レギュラー化
- プロデューサー
- 宗岡芳樹
- ディレクター
- 石井玄- 前番組『Hi-Hiのオールナイトニッポン0(ZERO)』ではADを担当。
- 構成
- 福田卓也 - 『ゆずのオールナイトニッポンGOLD』、『Hi-Hiのオールナイトニッポン0(ZERO)』、『miwaのオールナイトニッポン』などを担当。
- 畠山健
- AD
- サイトー - ドラマパートでは天才ハッカー役で出演。
レギュラー化前
- プロデューサー
- 節丸雅矛 - ニッポン放送の編成局制作部副部長。『上柳昌彦 ごごばん!』など多数担当。
- ディレクター
- 宗岡芳樹 - 『オードリーのオールナイトニッポン』、『ゆずのオールナイトニッポンGOLD』などを担当。プロデューサーとして『ナインティナインのオールナイトニッポン』も担当。
脚注
関連項目
- オールナイトニッポン45周年 お笑いオールスターウィーク
- オールナイトニッポン0(ZERO)
- オールナイトニッポンR
- ダイノジ 大谷ノブ彦のオールナイトニッポン
- 有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER - アルコ&ピースが本番組以前から月替わりアシスタントを担当していて、構成作家には福田もいる。そのため本番組がネタになることがあり、2014年9月出演時には「元気いっぱい平子ちゃん!!」のコーナーを設けていた。
- ミュ〜コミ プラス - ゲスト出演の他にも当番組放送前に飛び入り出演する事がある。
- アルコ&ピース D.C.GARAGE - 番組終了から半年後、TBSラジオにて放送開始。ディレクターの石井、構成作家の福田など、一部のスタッフが引き継がれている。
外部リンク
- 酒井危機一髪、アルコ&ピース緊迫の初オールナイトニッポン0
- アルコ&ピースのオールナイトニッポンR - ウェイバックマシン(2012年12月3日アーカイブ分)
- アルコ&ピースのオールナイトニッポン0(ZERO) 公式サイト - ウェイバックマシン(2014年4月1日アーカイブ分)(二部一期)
- アルコ&ピースのオールナイトニッポン 公式サイト(一部、二部二期)




