高松市議会(たかまつしぎかい)は、香川県の県庁所在地である高松市の議会。
概要
高松市議会は、主権者により議会議員選挙で選出された議員40人で構成される高松市の行政、議決をおこなう機関である。官選制度のもと1890年(明治23年)3月13日から15日までの三日をかけて市議会議員30人が選出され、同年4月10日、市内築地町大本寺にて第一回高松市議会が開かれた。第二次世界大戦後の1947年(昭和22年)、地方自治法が施行され、同年4月民選制度による市議会議員選挙が執行された。議員の任期は4年。2024年5月現在、議会を構成する市議会議員は、2023年4月23日に行われた選挙により選ばれ、任期満了を2027年5月1日までと定められ、次回執行選挙を2027年4月と予定されている。
議会の定数は、地方自治法に基づいた条例(高松市議会議員定数条例)により40人と制定されている。議員は、3月、6月、9月、12月の一年に4度開催される定例会と必要に応じて開催される臨時会の二種類の本会議に出席する。なお、市長は、議長または議員定数の4分の1以上の数にあたる議員から求められた場合、臨時会を召集しなければならない。議会を代表し、議会秩序の保全、順序などの本会議運営、議会事務の処理などの務めを果たす役割として議長が、その役割を補佐ないし代理する勤めを副議長が担うことを定められている。
- 定数:40人
- 欠員:1
- 任期:4年(2023年5月2日から2027年5月1日まで)
- 選挙区:市全体を1選挙区とする大選挙区制(単記非移譲式)
- 議長:大見昌弘(自由民主党)
- 副議長:坂下且人(自由民主党)
- 歴代 高松市議会議長
施設
高松市議会は、1979年(昭和54年)2月に落成した高松市役所に位置し、議会棟の3階に正副の議長室と市議会事務局、議会図書室が、4階に議員控室と委員会室が、5階と6階に議場などが設けられている。
事務局
市議会の下部組織として議会事務局がある。議会活動における事務処理などの補助機関としての役割を担い、総務調査課と議事課の二つの課から構成されている。総務調査課は、正副議長の秘書、本会議や委員会における運営の補助、市政の調査、議会広報(たかまつ市議会レポート)の発行、議会図書室などについての業務を、議事課は、本議会や委員会の会議録の作成、市の行政への意見や要望に対する事務などの業務を行う。職員数は19人。
委員会
議案などは最終的には本会議で決定されるが、市政の範囲は広く、複雑なため、専門的に能率よく審査・調査をするために常任委員会と特別委員会を設けている。また、議会の運営を円滑に行うため、議会運営委員会も設けている。
常任委員会は地方自治法と条例(高松市議会委員会条例)に基づいて議会に常に置かれている委員会で、高松市議会には、総務常任委員会、教育民生常任委員会、経済環境常任委員会、建設消防常任委員会の四つの委員会がある。議員は必ず、このうちの一つの委員会の委員になることが義務づけられており、常任委員の任期は1年。
特別委員会は必要に応じて設置、審査を行う委員会で、任期は審査終了まで。2024年現在、定数13人または14人の、総合交通対策、卸売市場再整備、観光エリア・附属医療施設整備の3つの特別委員会が置かれている。過去には公害交通安全対策特別委員会(1969年5月設置)や第48回国民体育大会香川県準備委員会(1986年2月26日設置)、合併問題特別委員会(2013年5月15日設置)などの特別委員会が設置された。一方、これらとは別に毎年9月の定例会では、各会計の決算を審査する決算審査特別委員会が設置される。常任委員会と特別委員会の両委員会所属の議員は、本会議で付託された議案の審査を行ない、委員会での審議内容は、最終決議を執り行うため本会議で報告される。
- 常任委員会 ー 総務常任委員会(10人)、教育民生常任委員会(10人)、経済環境常任委員会(10人)、建設消防常任委員会(10人)
- 議会運営委員会(10人)
- 特別委員会 ー 総合交通対策特別委員会(13人)、卸売市場再整備特別委員会(13人)、観光エリア・附属医療施設整備特別委員会(14人)
- 高松市議会 常任委員会および議会運営委員会(2024年5月15日現在)
- 特別委員会(2024年5月15日現在)
会派
議会には自由民主党清新会、市民フォーラム21、公明党議員会、自由民主党議員会、日本共産党議員団の合計5つの会派が存在している。大西秀人市政では、自民党議員会、市民フォーラム21、公明党議員会、旧新政同志会の4つの会派が、5期目の市長選挙の際に政策協定を結んだ。
議員
高松市議会議員は公職選挙法に基づき、4年に一度、日本国民で満18歳以上の高松市在住、引き続き3か月以上高松市に住所を有する選挙権のある有権者による投票によって選ばれる。また満25歳以上の市議会議員の選挙権を持つ者に被選挙権がある。議員報酬は、一般議員が一か月608,000円で、副議長が647,000円、議長が727,000円、期末手当は、各々6月期と12月期に分けて、合計3.40月分が支給される。2001年(平成13年)3月23日、高松市議会政務活動費の交付に関する条例が、地方自治法に則り策定、公布され、同年4月1日に施行された。政務活動費は、4月から9月までと10月から3月までの6ヶ月ごと月額10万円、合計120万円が各議員に支給される。議員は、受け取った政務活動費と使用した政務活動費を記載した報告書を毎年4月30日までに議長に報告する義務が定められている。平成28年度交付分から、各議員の政務活動費収支報告書及び添付書類の全てについて、ホームページ上で公開している。
選挙
高松市議会議員選挙は、4年に一度、高松市全域を選挙区とする大選挙区制(単記非移譲式)で執り行われる。前回は2023年4月23日に実施された。
- 選挙結果
2023年高松市議会議員選挙 当日有権者数:346,019人 最終投票率:42,26%(前回比: 2.17ポイント) 定数:40人 立候補者数:52人
2019年高松市議会議員選挙 当日有権者数:348,316人 最終投票率:40.09%(前回比:-7.54ポイント) 定数:40人 立候補者数:48人
2015年高松市議会議員選挙 当日有権者数:340,076人 最終投票率:47.63%(前回比:-1.19ポイント) 定数:40人 立候補者数:50人
2011年高松市議会議員選挙 当日有権者数:338,689人 最終投票率:48.82%(前回比:-3.41ポイント) 定数:40人 立候補者数:57人
2007年高松市議会議員選挙 当日有権者数:329,241人 最終投票率:52.23%(前回比:-0.15ポイント) 定数:51人 立候補者数:62人
2003年高松市議会議員選挙 当日有権者数:262,356人 最終投票率:55.08%(前回比:-3.92ポイント) 定数:40人 立候補者数:43人
1999年高松市議会議員選挙 当日有権者数:257,832人 最終投票率:59.00%(前回比:-5.63ポイント) 定数:40人 立候補者数:50人
1995年高松市議会議員選挙 当日有権者数:248,222人 最終投票率:60.71%(前回比:-5.44ポイント) 定数:44人 立候補者数:45人
1991年高松市議会議員選挙 当日有権者数:238,895人 最終投票率:66.15%(前回比:-1.96ポイント) 定数:44人 立候補者数:47人
1987年高松市議会議員選挙 当日有権者数:230,014人 最終投票率:68.11%(前回比:-ポイント) 定数:44人 立候補者数:47人
出身者
- 首長
- 國東照太(元市長、初の公選制高松市長)
- 国会議員
- 井戸文四郎(元衆議院議員)
脚注
注釈
出典
関連項目
- 香川県議会
外部リンク
- 高松市議会議会事務局(公式サイト 日本語)
- 高松市議会基本条例について(日本語)




